これまでユーザー車検を10回ほど受けた経験のある、アラフォー女の木葉らんです。
ユーザー車検に不合格した場合でも、対処法を知っておくと慌てずに済みますよ。
検査コースにきている人は、整備工場のプロの整備士から人手が足りないときにたまに手伝っている事務員さん、代行業者、そしてユーザー車検を受ける初心者のひとまで、いろいろです。
ベテランで車検に慣れている人が多いです。
あなたがもし、はじめてのユーザー車検で不合格になったとき、動揺してしまうはずです。
検査コースは、工場のラインのようにどんどん進んでいくので、電光表示器に不合格の文字が出ると頭の中が真っ白になるかもしれません。
もし不合格になったら、どうしたらいいか想像できないですね。
それが普通ですよ。でも、大丈夫です。
検査コース内には、常に検査官が数人待機してくれていて、初心者の場合は見守ってくれているので、不合格だったり不安そうな時はすぐ駆けつけてくれます。
ベテランの人で不合格になることはあまりないのですが、ユーザー車検をするひとが増えてきて、コースの流れが止まってしまうこともあります。
そんな時、検査官がサポートしてくれます。
コース内での安全が第一なので、慌てずに対応してくださいね。
まずは、不合格になったときにどうすればいいのか、対処法を知っておくことが大事です。
心の準備ですね。教えてください!
この記事でわかること
- 不合格になりやすい原因と対策
- ユーザー車検で不合格だった場合の対処法
- 限定自動車検査証を発行する場合
- ユーザー車検をするなら予備検査をしたほうが良いわけ
では、解説していきます。
不合格だった場合の対処法|ヘッドライト検査
ユーザー車検では、ヘッドライト検査の不合格に陥りやすいので、こちらを例に解説していきます。
不合格の原因
不合格になりやすくなった理由は、検査基準が変更されたことです。
基準の変更
- 平成27年9月1日までは、検査コース内で『ハイビーム検査』が行われていました。
- 新しい基準で設計された車の普及率が9割に達したことをきっかけに、光軸検査の基準は『ロービーム検査』に切り替わっています。
ハイビーム検査からロービーム検査へと基準変更されたので、これまでハイビームで調整・設計されていた車が光量・カットライン・色などに対応できていなかったことが考えられます。
また、ユーザー車検を受ける人が自分でヘッドライトをカスタム・交換している場合、正確に調整ができていないことも考えられます。
他にも、古くなったクルマのヘッドライトカバーの表面劣化によって黄ばみが発生し、明るさが足りなくなることも原因の一つです。
不合格の原因
- ハイビームで調整したまま
- 自分でバルブ交換した場合
- ヘッドライトカバーの経年劣化
実際に、私もユ-ザー車検で2度不合格になったことがあります。
どちらもヘッドライト検査の不合格です。
検査コース内で×不合格になったとき、不安になって動揺してしまいました。
今思えば、不合格になったのは基準に満たされていなかったからで、当然のことでした。
その対処法を説明していきます。
1-1.電光表示器に×不合格と出た時の対処法
不合格にならない最善の方法は、ユーザー車検を受ける前に『予備検査』を受けることです。
本番と同じように測定できる機械があるので、そこで調整してもらうことができます。
この時に調整が完了しているので、本番でも問題ないわけです。
ユーザー車検前に5~10分程度で予備検査をしてもらっておけば、再検査の面倒から解放されますよ。
でも、万が一それでも不合格になったときは、検査コース内でのヘッドライト点灯するタイミングが遅かったなど、操作に遅れがあった場合が考えられます。
目の前に見える電光表示器に「×」が表示されたら、不合格になります。
すべてが不合格ではなく、ヘッドライトの「左灯」〇、「右灯」×、など不合格になった場所だけ再検査になります。
1回目に「右灯」× が表示されてしまったら、ここで慌ててはいけません。
「×」不合格が表示された場合でも、あとで調整して再検査すれば大丈夫!
気持ちをすぐに切り替えましょう。
初心者だったら検査コース内の検査官が駆けつけてくれて、サポートしてくれます。
来てくれない場合でも、安全が第一なので落ち着いて電光表示器に指示されたとおり進行してください。
「×」不合格の対処法
- 基準に満たしていないと不合格になるのは当たり前、割り切ってすぐに気持ちを切り替える。
- 不合格になったら、その日に検査場の近くの予備検査(=テスター屋)に駆けつければ調整してもらえる。➡ユーザー車検前に予備検査した場合は、無料で整備を引き受けてくれる。
「検査申請書類一式」を、検査コース終わりにある「総合判定の検査官ボックス(以下、検査官ボックスと記載)」へ提出してください。
検査官から、再検査のかんたんな説明があると思います。
1-2.再検査の期限
①当日、再検査|テスター屋で整備してもらう
当日、再検査する手順です。
STEP1 クルマを検査コースの外に移す
1.「検査申請書類一式」を、検査コース終わりにある検査官ボックスへ提出してください。
2. 書類記載後に、検査官から「検査申請書類一式」を受け取ります。
STEP2 整備する
予備検査した(テスター屋)に行き、調整してもらいます。
STEP3 再検査コースへ並ぶ
1. 整備が完了したら、予約は必要ないので検査時間内に再検査コースに並びます。
2. 不合格になった不適合箇所だけ、再検査をします。
3. すべて合格になれば④へ、不合格がひとつでもあれば再検査です。
4. 検査結果を記録器で印字して、「検査申請書類一式」を検査官ボックスへ提出します。
5. 合格のゴム印を押してもらって、「検査申請書類一式」を受け取ります。
STEP4 クルマを駐車場に移し、窓口へ行く
「検査申請書類一式」を窓口に提出し、車検証を受け取り、終了となります。
不合格になったら…
不合格になったら、不適合箇所を整備して再検査を受けることになります。
かんたんな調整で再検査ができそうな場合は、その日のうちに再検査を済ませておきましょう。
不適合箇所だけ再検査すればいいので、早く済みます。
再検査になる可能性を考慮して、ユーザー車検の予約をするときは、午前中の時間帯を選択しておいたほうが良いです。時間に余裕があるほうがいいですよ。
②後日、再検査する|『限定自動車検査証』を発行
後日、再検査する手順です。
STEP1 クルマを検査コースの外に移す
1.「検査申請書類一式」を、検査コース終わりにある検査官ボックスへ提出してください。
2. 検査官から「検査申請書類一式」を受け取ります。
STEP2 クルマを駐車場に移し、窓口へ行く
『限定自動車検査証』を発行してもらいます。
STEP3 整備する
STEP4 後日、再検査コースに並ぶ
1.整備が完了したら、予約は必要ないので検査時間内に再検査コースに並びます。
2. 不合格になった不適合箇所だけ再検査します。
3. すべて合格になれば④へ、不合格がひとつでもあれば再検査です。
4. 検査結果を記録器で印字して、「検査申請書類一式」を検査官ボックスへ提出します。
5. 合格のゴム印を押してもらって、「検査申請書類一式」を受け取ります。
STEP5 クルマを駐車場に移し、窓口へ行く
「審査申請書類一式」を窓口に提出し、車検証を受け取り、終了となります。
後日、整備して再検査する場合は、 窓口で『限定自動車検査証』を発行してもらいます。
車検証なしで公道は走行できませんので、代わりの『限定車検証』を発行してもらうわけです。
後日、整備して再検査する場合は、 窓口で『限定自動車検査証』を発行してもらいます。
車検証なしで公道は走行できませんので、代わりの『限定車検証』を発行してもらいます。
③限定自動車検査証の有効期間
限定車検証には、有効期間があります。
再検査の期限
- 限定自動車検査証の有効期間は、発行日から15日間となります。
- 有効期間を過ぎた場合は、通常の検査をはじめから受けることになります。
- 公道を走行することは認められなくなります。
公道を走行できないので、レッカー車などを利用して車検場まで車を運んで持ってくる必要があります。
または、仮ナンバー申請(有効期限3~5日間)をして走行する方法もあります。
いずれにせよ面倒になりますので、なるべく早期に再検査できるよう整備しておく必要があります。
1-3.整備|テスター屋を利用する
不合格でも最短で再検査が受けられる方法は、検査場の近くにあるテスター屋さんで不合格箇所の整備をしてもらうことです。
クルマを購入した販売店や整備工場に行って整備してもらうよりも、飛び込みで整備してもらえるので早く再検査を受けられます。
整備(例)
ヘッドライト検査の右灯「×」不合格 ➡光軸のズレ
➜テスター屋さんで整備(光軸の調整)、同日再検査が可能です。
私がいつも利用しているテスター屋さんは、1日につき1,100円で予備検査をやってくれます。
再検査になった場合も、追加料金なしで整備してくれます。
テスター屋さんによっては整備内容などにより、追加料金が発生する可能性もあるかもしれません。
予備検査をしておけば、事前に決められた検査をしてくれる上に、もし不合格になった場合でも整備してくれます。
テスター屋の利用
- ユーザー車検の場合、車検前には毎回『予備検査』をしておくことをおすすめします。
- 本検査で不合格になる前に発見して、整備してくれます。
- 不合格後の整備もしてくれます。
予約なしで行ける予備検査のメリット|初心者ユーザー車検は必須!
予備検査は、毎回利用しても損しないと思います。
どうしても当日に車検を通したい気持ちはあるとは思いますが、整備内容によっては不可能な場合もあります。
検査時間内に再検査できそうにない場合もありますので、時間にゆとりをもって行ってください。(時間厳守)
ラウンド | 検査時間 |
1R | 9:00 ~ 10:15 |
2R | 10:30 ~ 12:00 |
3R | 13:00 ~ 14:15 |
4R | 14:30 ~ 16:00 (最終時間) |
間に合わない場合は、窓口で『限定自動車検査証』を発行してもらいます。
車検証がないと公道を走行することができませんので、仮の車検証です。
不合格箇所が時間のかかる整備内容だった場合は、当日再検査は諦めて後日再検査するようにしましょう。
1-4.再検査|予約は不要
再検査を行う場合は、予約する必要はありません。
「検査申請書類一式」をもって、再検査コースに並びます。
検査場案内図などで、再検査コースを確認しておきましょう。
待機位置で下車し、再検査する箇所の申告ボタンを押します。
どれを選択したらいいかわからない場合は、インターホンで検査官に聞きましょう。
電光表示器が「待機」から「進入」に変わったら、検査できる位置まで進み、再検査を始めてください。
検査表を記録器に差し込んで、すべてが「〇」になったら終了です。
クルマを検査コースの外に移して、停車します。
検査官ボックスの先に停止線があれば、そこで停車して下車します。
検査申請書類一式を、検査官ボックスへ提出します。
合格のゴム印を押してもらって、検査申請書類一式を受け取ります。
クルマを駐車場に移して、検査申請書類一式を窓口へ提出します。
1-5.再検査に合格|車検証を発行してもらう
受付番号が呼ばれるのを待ちます。
混雑がなければ5分~10分程度で、無事に新しい車検証を受け取ることができます。
検査標章(ステッカー)を、前面の窓ガラスに貼り直しておきます。
ホイールカバーがある場合は、忘れずに取り付けておきましょう。
ホイールキャップ(空気入れ)の位置に合わせて、装着しましょう。
まとめ|ユーザー車検で不合格だった場合の対処法
いかがでしたか?
ユーザー車検で不合格になった場合の対処法を知っておくと、万が一不合格になってもあわてずに済みます。
混雑している場合は、検査官がほかの対応に追われてしまうこともあります。
慣れてしまえばなんてこともないのですが、はじめての場合はやはりあわててしまうかもしれません。
私は、ユーザー試験の前に必ず予備検査を利用しようと思いました。
そうですね、ヘッドライトの調整は難しそうなので、プロの方や機械で確認して調整をしてもらったほうが安心だと思いました。
はい。ユーザー車検を受ける方は、ぜひ予備検査を受けてくださいね。
では、まとめです。
【当日再検査】ユーザー車検で不合格だった場合の対処法
- ユーザー車検の前に、予備検査を利用しておくことでスムーズに車検を受けられます。
- 基準に満たしていないと不合格になるのは当然なので、割り切ってすぐに気持ちを切り替えることが大事です。
- テスター屋さんに飛び込んで整備をお願いし、短時間でできる整備なら、当日再検査が2回まで出来ます。(※検査時間は最終16時までなので、ユーザー車検の予約は午前中にしておくとよいです。)
- 再検査には予約は必要ないので、検査時間内に検査コースに並んで、不合格箇所のみ再検査を行います。
- 時間に余裕がなく、整備に時間がかかる場合は、後日再検査をします。
【後日再検査】ユーザー車検で不合格だった場合の対処法
- 後日再検査をする場合は、車検証なしで公道は走行できませんので、代わりの『限定自動車検査証(=限定車検証)』を発行してもらいます。有効期限は、発行日から15日間となります。
- 限定車検証の有効期間内に整備して再検査が合格できない場合は、公道を走行できません。前回検査が合格した箇所も、また一から全部検査し直さなければなりません。
ユーザー車検で不合格になっても、不合格箇所を再検査すればいいので当日でも合格できます。落ち着いて検査しましょう。