これまでユーザー車検を10回ほど受けた経験のある、アラフォー女の木葉らんです。
新規登録から10年または10万㌔を過ぎると、クルマの部品をいろいろと交換しなければならなくなってきます。
そろそろ買い替え時かなと思っていたけど…
実際に車検に通らなかったら、それが現実味を帯びてきます。
ユーザー車検に通らないとき

ユーザー車検をしてみたけど、検査に通らない場合があります。
クルマの不具合を感じている場合は、専門家に見てもらうのが一番です。
普段乗っていて異常を感じていないのに、ユーザー車検で不合格になることがあります。

単純にバルブ切れとか、タイヤの溝が規定以下だったりする場合は、交換すればいいですよね。
そういった消耗品の不良は目で見てわかることなので、交換すればすぐに対応できると思います。

足廻りの検査で不具合がある場合は、どうすればいいのですか?
マフラーやフレームの破損などが見つかると、素人では対応できない箇所があります。

どういった理由で不合格になったのかを検査員に説明してもらい、確認しておきましょう。
1-1.不合格になりやすい原因

ユーザー車検で通らない=不合格になりやすい、のはどんな場合かをみていきましょう。
①部品の劣化と破損
普段見えない足廻りの検査では、車体の下で検査官がチェックしています。
- 連結部のブーツ・ブッシュ切れやひび割れなどがないか
- マフラーが錆びて、穴が開いていないか
- オイル漏れがないか
- 検査台がガタガタと揺れるときは、各部の緩みやガタがないか
など、ここで目視による検査をして、基準を満たしていないクルマに関しては、不合格となってしまいます。
②安全保安基準を満たしていない
クルマのカスタマイズをして装備を向上させる場合は、保安基準に満たしていなければ車検に通りません。
エアロパーツをドレスアップして、外観をより一層良くしたい
タイヤのサイズアップをして、今より走行性能を向上させたい
既定のサイズオーバーのエアロパーツやタイヤを装着していたり、規定内でも重さがオーバーしていると認められません。
安全性を確保できるクルマでなければ、車検には通りません。
③規定外のライトの色や光量不足がある
ヘッドライトの光量不足は自分で正確に確認するのは難しいので、意外と不合格になりやすいです。
規定外のライトが使用されている場合も同様に、車検に通りません。
④税金や違反金の未納
毎年GW時期に通知がくる自動車税が未納の場合、受け付けてもらえません。
公道での違反があったのに違反金を払っていない場合も、同様です。
車検拒否制度
車検時に、放置違反金を納付したこと又は徴収されたことを証する書面を提示しなければ、自動車検査証の返付を受けることができないこととされました。➜ 車検拒否制度とは? (引用元:警視庁HP)
1-2.整備費の見積もりが高額だったら

ユーザー車検で不合格になって、整備工場で思ったより大掛かりな整備が必要だと言われたら・・・悩んでしまいますよね。

思い切って新しくクルマを購入しようかと、考えてしまいますね。

古い車なのに修理費用が高額だったら、廃車にしたほうがいいのかもしれません。
1. 高額請求のパターン
クルマの走行距離が10万㌔に達した場合、または新車登録から10年を超えた場合。
➡タイミングベルトなどのベルト類の交換時期に当たるので、部品代や工賃が高額になる。
2. 高額請求のパターン
エンジンの交換や足廻りに不具合がある場合。
➡主要部品のため、部品代や工賃が高額になる。
3. 高額請求のパターン
各消耗品の交換時期が重なってしまった場合。
➡まとめて交換しなければならなくなった場合、高額になる。
4. 高額請求のパターン
業者によって見積もりに差がある。
➡ディーラーは、特に広告費や人件費が高いため、高額になる。

高額だと感じた場合は、面倒でも複数の見積もりをとって比較しましょう。
新車登録から10年を超えたクルマでも、日頃から整備していればまだ十分乗れるクルマは多くあります。
整備・修理費用が高額請求された場合は、複数見積もりや買い替えの検討をしてみましょう。
廃車を決意する
廃車することに決めたら、下取りに出すかもしくはスクラップにするかです。
高額な整備が必要な場合は、中古車として買ってもらうことは難しいかもしれません。
新しくクルマを購入する場合は、下取りに出すことも検討してみましょう。
廃車にする場合、引き取り業者にスクラップとして買い取ってもらうことも出来ます。
手元にお金が戻ってくるので、引き取り業者を探して最後にクルマを買い取ってもらうことも検討してみてください。
知らなきゃ損!廃車で45,040円手に入れた方法|3万円と還付金
還付金請求|支払った税金を取り戻す
クルマの税金や保険金は前払いになっています。
期間の途中で廃車を行った場合は、払い過ぎた分の返金を申請(=還付金請求)すれば戻ってきます。

2-1.支払った税金は還付される
廃車すれば、自動的に返金されるわけではありません。
あくまで申請することが必要となっています。
それぞれの申請先に還付金の申請をすれば、 指定口座に振り込まれます。
使用済自動車に係る『自動車重量税』の廃車還付制度
自動車リサイクル法に基づき使用済自動車が適正に解体され、解体を事由とする永久抹消登録申請または解体届出と同時に還付申請が行われた場合に、車検残存期間に相当する自動車重量税額が還付されます。(引用元:廃車還付制度について 国税庁)
払い戻しの申請
- 重量税の還付金
➜抹消登録時に一緒に申請する - 自賠責保険料の解約
➜解約の連絡をして、申請用紙を送ってもらう(自賠責保険承認請求書)
➜「自動車重量税還付申請書 付表1」を確認書類として同封する - 自動車税の還付金
➜重量税還付申請をしておけば、情報が共有される(申請不要)
①重量税
重量税は、国に対して支払う国税です。
クルマの重さ(車両重量)によって、税額が変わります。
普通車の重量税
普通車の車両重量 | エコカー (本則税率) | 13年未満 | 13年以上 (13年未満との差額) | 18年以上 (13年未満との差額) |
~500kg以下 | 5,000 | 8,200 | 11,400 (+3,200) | 12,600 (+4,400) |
~1000 | 10,000 | 16,400 | 22,800 (+6,400) | 25,200 (+8,800) |
~1500 | 15,000 | 24,600 | 34,200 (+9,600) | 37,800 (+13,200) |
~2000 | 20,000 | 32,800 | 45,600 (+12,800) | 50,400 (+17,600) |
~2500 | 25,000 | 41,000 | 57,000 (+16,000) | 63,000 (+22,000) |
軽自動車の重量税
軽自動車の車両重量 | エコカー (本則税率) | 13年未満 | 13年未以上 (13年未満との差額) | 18年以上 (13年未満との差額) |
自家用車 | 5,000 | 6,600 | 8,200 (+2,000) | 8,800 (+2,600) |
事業用車 | 5,000 | 5,200 | 5,400 (+200) | 5,600 (+400) |
還付される重量税額の計算式
いくら還付されるか知りたい場合は、計算してみましょう。
納付された重量税額 × 車検残存期間 ÷ 車検有効期間(24か月) = 還付金額
車検残存期間が1か月を満たない場合は、還付申請を受付できません。
例)納付された重量税額:24,600円、車検残存期間:5か月
24,600円 × 5か月 ÷ 24か月 = 5,125円
車検残存期間が1か月を満たない場合は、還付申請を受付できません。
例)納付された重量税額:24,600円、車検残存期間:5か月
24,600円 × 5か月 ÷ 24か月 = 5,125円
還付金申請は、抹消登録の手続きと同時に窓口で行います。
業者が抹消登録を行う場合は、一緒に還付金申請もやってもらうように確認しておきましょう。
地方運輸局から管轄税務署に引き継がれ、還付金が支払われるまでおよそ2か月半かかります。
②自賠責保険料
自賠責保険は、加入義務があります。
自動ブレーキ搭載車が普及し、クルマの事故が減ってきているので、保険料もそれに合わせて値下がりしています。
自賠責保険料 (24か月) | 2019年 | 2020年 | 2021年 前年度との差額 2019年度との差額 |
普通車 | 25,830円 | 21,550円 | 20,010円 △1,540円 △5,820円 |
軽自動車 | 25,070円 | 21,140円 | 19,730円 △1,410円 △5,340円 |
自賠責保険は、自分で解約の手続きを行います。
まずは、加入している保険会社に電話をして解約手続きを進め、自賠責保険承認請求書を送ってもらいます。
自賠責保険の解約手続き
自賠責保険の解約には、準備しなければならない書類が3つあります。

解約手続きに必要な書類
- 自賠責保険承認請求書
保険会社にある書類なので、連絡して郵送してもらう必要があります。
- 自賠責保険証明書(原本)
保険証の原本です。クルマの中に携帯して走行する義務があるため、ダッシュボードの中にあることが多いです。
- クルマの抹消を確認できる書類(原本またはコピー可)
以下の書類から一つ、準備しましょう。
- 解除事由証明書
- 登録事項等証明書
- 自動車重量税還付申請書付表1
- 輸出抹消仮登録証明書
- 一時抹消登録証明書
- 登録識別情報等通知書
- 輸出予定届出証明書
永久抹消した際に、地方運輸局で発行された『自動車重量税還付申請書 付表1』です。
引取業者から郵送されてきた書類で、コピーしたものを送ります。

③自動車税
毎年GWの前後になると、自動車税の納付書が送られてくると思います。

普通車の自動車税
自動車税は毎年支払うことになり、クルマの排気量によって税額が変わります。
普通車の場合は、都道府県に税金を納めます。
自動車税 税額(年額) | 新規登録から 13年未満 | 2019年10月1日以降 新規登録した車 | 新規登録から 13年経過 |
排気量 | 自家用 | 自家用 値下げ額 | 自家用 値上げ額 |
~1000㏄ | 29,500 | 25,000 (△4,500) | 33,900 (+4,400) |
~1500㏄ | 34,500 | 30,500 ( △4,000 ) | 39,600 (+5,100) |
~2000㏄ | 39,500 | 36,000 ( △3,500 ) | 45,400 (+5,900) |
~2500㏄ | 45,000 | 43,500 ( △1,500 ) | 51,700 (+6,700) |
~3000㏄ | 51,000 | 50,000 ( △1,000 ) | 58,600 (+7,600) |
軽自動車の自動車税
軽自動車の場合は、住所を登録している自治体=市町村に税金を納めます。
軽自動車は維持費が安くて人気ですが、平成27年に増税されました。
自動車税 税額(年額) | 旧軽税 平成27年3/31までに新規登録した車 | 新軽税 平成27年4/1以後に新規登録した車 | 新規登録から13年経過 旧軽税値上げ額 |
乗用自家用 | 7,200 | 10,800 (+3,600) | 12,900 (+5,700) |
改めて、自動車税の還付金申請をする必要はありません。

還付金のお金があることが、分かったと思います。
まとまった金額が戻ってきますよ。
クルマの買い取り|スクラップの費用を手に入れる

クルマの廃車は、自動車リサイクル法に基づいて適正に解体されることを目的とされています。
未来の環境のために、鉄くずなどのスクラップは再利用=リサイクルをしています。
クルマの大部分は鉄なので、リサイクル業者にクルマを持っていくと、クルマの価値としてではなく、鉄という資源を買い取ってもらうことができます。
先ほど説明した還付金の申請は、買取業者に依頼した場合、廃車手続きと一緒に代行して行ってくれることがほとんどです。
代行して申請してくれる場合は、『自動車重量税還付申請書 付表1』が発行されているので、郵送してもらえるかの確認をしておいてください。
この書類は、自賠責保険の解約をする際に抹消登録の確認書類として使うので、必要です。
3-1.廃車業者に依頼する
まずは、あなたのクルマの買取金額を無料査定してみてください。
面倒なことは任せたい!という人におすすめです。
まとめ|ユーザー車検したけど通らないとき


ユーザー車検に通らないときや、古い車を廃車にしようか迷ったときなど、判断するのが難しい場合がありますよね。

なかなか手放すのは難しいです。

でも廃車したときに、少しでもまとまったお金が戻ってくるのは嬉しいです。

一度払った税金や保険料はきちんと還付金を請求して、損をしないようにしておきましょう!
1. 不合格になりやすい原因
- 部品の劣化と破損
- 安全保安基準を満たしていない
- 規定外のライトの色や光量不足がある
- 税金や違反金の未納
2. 高額請求のパターン4つ
- クルマの走行距離が10万㌔に達した場合、または新車登録から10年を超えた場合
- エンジンの交換や足廻りに不具合がある場合
- 各消耗品の交換時期が重なってしまった場合
- 業者によって見積もりに差がある
3. 廃車後の払い戻しの申請3つ
- 重量税の還付金
- 自賠責保険の解約
- 自動車税の還付金

あなたのクルマは大事な財産ですよね。
長年乗り続けてきた思い出のクルマを、最後まで見送ることで区切りができます。
使用済自動車が適正に解体され、解体を事由とする永久抹消登録申請または解体届出と同時に、還付申請を行ってくれる業者を探しておきましょう。
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